ずっと見守りたい幼馴染『春と夏となっちゃんと秋と冬と僕』
※詳しくご説明したいので、作品のネタバレ描写があります。お気を付けください。
こんばんは~!
今回は、わたくしちこすけの、幼馴染BL観をガラッと変えた一冊をご紹介します。
◆『春と夏となっちゃんと秋と冬と僕』佐岸左岸
◆この本をおすすめしたい人
☑ファンタジーよりも、リアルさを楽しみたい人
☑幼馴染の日常を見守り続けたい人
☑長い年月をかけて築き上げた幼馴染の空気感が大好きな人
☑周りからすると過剰なスキンシップだが、当人たちからするとごくごく自然であると
いう幼馴染ワールドに悶絶する人
☑長編ストーリーよりも、短くこまめに萌えたい人
☑ゆったりとした時間の中で、登場人物の何気ない表情や、仕草、空気感を丁寧に味わ
いたい人。
☑そろそろ王道BLに飽きてきた人
☑短髪おばか男気男子萌えの人
☑ポエムやエモが好きな人
◆もしかしたら地雷かも…な要素
めっちゃ探したけど、見つかりませんでした!笑
強いて言うなら、漫画というより絵日記のようなポエミーな感じが、いやな人はいやかもしれない…。(私には、めちゃくちゃに刺さりました。)
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この作品は、数ある幼馴染BLの中で、一番リアルに、長い年月を一緒に過ごしてきた幼馴染という関係性を描いている作品だと思います。
いい意味で、ストーリー性を感じないというか、フィクションに思えない不思議な世界観です。本当に、どこかの田舎町の、幼馴染カップルの日常を傍観しているような…。ホームビデオを見ているような…。ただひたすらに尊い、幼馴染たちの日常に、キュンキュンしたり、切なくなったり、心を動かされます。
簡単に説明すると、小さな田舎町でともに暮らす高校生のシマとナツオの日常を、シマ目線で、日記のような形で描いている作品です。
特に説明もなかったので、私もあとから気づいたのですが、タイトルにある”僕”はおそらくシマのことで、シマが、生まれた時からずっと大事に育んできたナツオへの恋心、ナツオとの愛しい日常を、大切に綴っているんじゃないかと思います。
目線が当事者であるシマだからこそ、ナツオが本当に可愛くて、愛しく感じますし、とってもリアルに、シマとナツオの尊い関係性を感じられるんですよね。
本当に不思議な世界観。こんなBL読んだことありませんでした。
BL漫画って、結構、知らない人同士が出会うところから始まって、紆余曲折あり惹かれ合っていくストーリーが多いですよね。でも、この漫画のふたりは、もうずーっと昔から一緒に過ごしてきて、大事に大事に育んできた愛しい関係性の延長線上にいるんです。そして、これから先も、いろいろ乗り越えながら、ゆっくりゆっくり、時間を重ねていくんだろうなって、確信できるんですよね。冒頭からすでに、夫婦のような安心感があり、それが最後まで崩れない。すごくないですか、それって。この漫画とは初めましてのはずなのに、1ページ目から、二人が過ごしてきた年月を感じ取って、安心できちゃうんですよ。天才すぎる。どうやってこんな話書いたんでしょう。
ずっと安心感がありながらも、何気ない日常の中に、めちゃくちゃ心揺さぶられる萌えがちりばめられてて、愛おしすぎて胸がいっぱいになったり、切なくてきゅっと胸が苦しくなったり、とにかく心が大忙しなんです。ずっと一緒にいたはずなのに、何気ないしぐさに胸をわしづかみにされて、日々萌えが更新され続けて、これ以上好きになるのが怖いってくらい。
そして、シマ目線なので、ナツオへの愛に溢れていることはもちろんですが、そんなナツオも、シマにこれ以上ないってくらいメロメロなところが、またいいんですよ。男気溢れるTHE男子なので、甘いセリフを言うようなキャラではないのですが、要所要所でシマへの気持ちをきちんと言葉にしていて、もしかしたらシマの愛をも超えるくらいのクソデカ感情を抱えていらっしゃるのではないかと。もう、なんだこの二人。尊すぎるだろ、末永く幸せになってください。
大きな一本のストーリーというよりは、日常の一瞬一瞬を丁寧に切り取っているような構成なので、流れる時間がゆったりとしていて、キャラクターの表情や仕草、空気感まで丁寧に楽しむことができます。いわずもがな、絵もとてもきれいで、どこのページを開いても、萌える表情でいっぱいです。
この作品の良さを少しでも伝えられるように、精一杯言葉を並べてみましたが、もうね、この漫画は本当に、読んでもらわないと分からないと思います(笑)
BLを愛するすべての人たちに、ぜひ読んでいただきたい。そして驚いてほしいです。
最後に、漫画の帯の文章が、めちゃくちゃにエモく、まさにそれ!!という感じだったので、引用させていただいて終わります。
自然あふれる小さな町で四季折々の変化を感じながら、ただひたすらにシマとナツオの恋愛を傍観できる。甘さに悶え、切なさに涙し、BLが好きで良かったと確信する。ページを捲るごとに染み渡る、萌えの塊。
ね、気になるでしょ?(笑)
皆様もぜひ、読んでみてくださいね(*^^*)
ではでは~!